履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
「あの…安達さんは開発部にも行ってますよね、秘書課からの異動とかはないんですか?両方の仕事は大変なんじゃ?」
安達さんは箸を置いた。
「私ね、cuteの設立の立ち上げメンバーなのよね」
「はい」
「5人いるんだけどプチプラって女性がターゲットな事が多いじゃない?そもそも私がいいコスメがないかなぁって社長に話したのがきっかけなんだけど開発部にいると集中出来ないの…意外と繊細なのね、私って(笑)」
「意外ではないです」
「そう?静かに新製品とかコスメの事を考えたい時間が欲しくて今の位置を作ってもらったのよ、まあ他の人からは優遇されてるって思われるから話したのは貴方が初めてよ」
「開発部ってうるさいんですか?」
「やっぱり話し合いとかもしてるし、意見もぶつかる時もある、会議には参加するけど私は実験台って訳ね、それに会社の事はやっぱり社長や副社長とは共有したくて…微妙な位置でしょ」
「でも…安達さんが昇進していったら他の女性社員にもやりがいが出ると思いますよ、営業も出来そうですし」
「そうね、営業はいずれやりたいと思ってるわ、女性の営業も少しずつ増やしていこうと社長とも話はしてる」
ん?社長と話しているところはほとんど社内では見たことないんだけどな
会議に出てもいないし…
「何でも相談してねって言っても私って孤立しちゃってるからあんまり社内では仲のいい人はいなくて…」
「私も…です」
「今年は同期がたくさんいるじゃない」
「でも…避けられてると思います、お昼も一緒に食べないし、みんながどこで食べてるのか知らなくて」
「そうか、会議室とかお昼は使えるからみんなそれぞれどこかの部屋で食べてるかもね」
万珠は頷いた。