履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
「こういう店舗視察って黙って行くものなんですか?」
「店長には話す、俺は別に社員やパートのサボり具合を見に行く訳じゃないからな」
「様子だけ見るんですか?」
「そうだな、人の流れとか年齢とか」
「大事な事であり、大事な時なんですね」
「そういう時なのかもしれないな、何年か前に出会っていたら恋愛なんてしてる場合じゃないと自分に言い聞かせていたかもな」
「それも運命じゃないの?」
「そうだな(笑)」
「へへっ、自分で言っちゃった(笑)」
「そういう所が可愛いんだよな」
パーキングに車を停め、歩いて店舗に行くことに…
「10分くらい歩くぞ、足元気をつけろ」
「はい」
店舗に到着すると店長が出迎えてくれて社長は万珠を紹介してくれた。
万珠は名刺を渡して頭を下げる。
「よろしくお願いします」
今日は天気も良く少し暑いから外ではポロシャツでも大丈夫だと思ったが店舗には冷房が効いていて、万珠は少し肌寒く、無意識に腕をさすっていた。
社長が売れ筋の商品を聞いていると店長が商品を取りに行っている間にジャケットを脱ぎ、万珠の肩にかけてくれた。
「ありがとうございます」
「夕方になってきたからちょっと冷房が効きすぎだな」
万珠はニコッと笑った。
これから夏に向けて商品の陳列を変えることと少し余裕をもって商品の間隔をしばらく開けていて欲しいとお願いをしていた。
女性店長で、とても綺麗な人だった。
コスメで働く人ってメイクをちゃんとしてるなぁと万珠はcuteの中にいる従業員を見ていた。