履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
慧介の顔が近づいてくる。
「ちょっと、もう口紅つけたからぁ(笑)」
「残念、ちゅっ」
頬に軽くキスをくれた。
今日は万珠は白いロングのタイトスカートにピンクのブラウス
口紅はピンクにして、アイシャドウはブラウンの上にゴールドのラメ入りをのせる。
「万珠、もっとメイクの勉強をしなきゃ、安達さんみたいに赤い口紅の似合う仕事が出来る女みたいになりたいなぁ」
「安達か…まあ美人だけど、万珠は万珠の可愛さがあるから俺は今のままでいいと思うけどな」
「慧くんも美人だと思うんだね」
「まぁ、一応大学のミスとミスターだからな」
「えっ、凄い!それで付き合ったの?」
「だな、その時はお互い恋人はいなくて軽いノリで付き合ったけど、なんとなくお互い違うよなって別れた」
「だから仕事も一緒に出来るんだ」
「そうだな同じ理系でさ、俺が起業するきっかけは安達のメイクの悩みだったから」
「悩み?」
「あぁ、それは俺が言ってもいいかわからないから知りたかったら何かの時に安達に聞くといい、話すかどうかはわかんないけど」
「ふーん」
2人だけの秘密があるんだ…まっ、仕方ないよね
「万珠、出るぞ〜」
「はーい」
2人で話していたら万珠を途中で降ろすのをすっかり忘れて、会社近くのパーキングまで着いてしまった。
「俺が先に行くからこれ鍵渡しておくな」
運転席のドアのボタンを押すとロックかかるからと説明をうけ、慧介が先にビルの方に向かった。
オフィスビルから5分ほど歩いたパーキングを慧くんは月極め駐車場として借りている。
大きめのパーキングには次々と車が入ってくるが、万珠は手鏡を見ていてある人に見られていたのに気づかなかった。
今日は午後から雨予報で帰りも慧くんが送ってくれると約束をしてある。
慧くんが昨日の会食を今日だと勘違いしていたから今日の夜は空いてるからと仕事が終わってご飯を食べに行く約束をしていたのだ。
30分ほど車内で時間を潰し、万珠はオフィスビルに入っていく。