履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
三浦は社長室を出ていった。
「万珠は抹茶もたてれるのか…母さんと合いそうだ(笑)」
時刻は3時、万珠は走って戻ってきた。
「はぁはぁ、あの、社長のお客様はいらっしゃいましたか?」
受付に座っている総務の人に聞く。
「まだ来てませんよ」
「ありがとうございます」
万珠は階段で3階へあがり、社長室をノックした。
「帰りました!」
「早いな(笑)」
「だって…走って…はぁはぁ」
「わかった、よく頑張った(笑)事故渋滞で少し遅れると連絡が入った、水でも飲め」
「…はい」
買ってきた道具と茶碗を洗い、1度煮沸する。
財布を慧介に返した。
「万珠」
「はい」
「ありがとう」
「いえ、万珠が勝手に拗ねちゃったので準備が遅くなって…すみません」
「俺に話してくれて嬉しい、悩みがあるならいつでも話せ、万珠の味方だ、万珠が悪いならちゃんという」
「うん……自分が嫌になっちゃう」
万珠は少し泣きそうになり、声をつまらせる。
慧介は万珠の背中をポンポンと叩いた。
「大丈夫だ、来客が来たら連絡するから第1会議室に来てくれ」
「はい」
万珠は1度ロッカーに寄り、汗をファンデーションとおしろいでおさえ、化粧直しをして、席に戻った。
「ああ、戻りましたか?」
三浦さんが声をかけてくれた
「すみません、もっと早くに聞いていたら…」
「もう今日しか使わないかもしれないのに買いに行ったんだってね」
安達さんが言ってきた。
「はい、全然味が違うし、道具は腐るものじゃないので…何年も使わなかったら私が買ってもいいと思ったので」
「社長の性格から総務に抹茶道具の申請はしないと思うけど?」
「それなら私が買います!」
「そう、それならいいけど」
「白鳥さん、大丈夫ですよ、私が申請を出しておきますから」
「私が勝手に動いた事なので…後で社長にお金を払います」
「社長が受け取るとお思いですか?」
「……受け取らない…です」
万珠は涙を我慢していた。
話すと泣いてしまいそうで…