履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
定時になり、急いでパーキングに行くと既にエンジンはかかっていた。
「慧くんのお家は何区なの?」
「世田谷」
「高級住宅地だ」
「万珠こそ、芦屋の高級住宅地だろ(笑)」
「あっ、そっか」
「生活水準も大事だよな」
「そうねぇ、でも万珠はお金はないよ」
「学費と家賃払ってもらってるだけでも親に感謝だよな」
「それはそうね」
慧介の実家に着くと待っててと万珠を残して慧介は玄関を急いで入ると母親の準備は出来ていてすぐに出てきた。
「ごめんなさいね、白鳥さん」
「あっ、いえ、全然大丈夫です」
「小型犬ならタクシー乗せれるんだけど、ここまで大きくなると乗せてくれなくて」
後ろの座席で中型犬の大きさのチビを撫でている。
動物病院に着くと万珠は車で待っていた。
しばらくして慧くんとお母様が戻ってきて、今日は様子見で点滴しながら入院になったそうだ。
「明日は兄ちゃんがいるはずだから迎えに行ってもらうわ」
「今日は?」
「2人とも出張で兄ちゃんは明日の朝に帰るの」
「夕方までなら俺も空いてるよ」
「大丈夫よ、ありがとう」
「ご飯食べた?」
「まだ、1人だから適当に済ますわ」
「あの、よかったら一緒にどうですか?」
「あら、慧介と2人は嫌なの?」
「いえ、でも1人だとチビの事を考えてしまいませんか?」
「そうだけど…」
「じゃあ母さんの好きなフカヒレでも食べに行く?」
「いいの?お邪魔でしょ?」
「全然大丈夫です!」
「帰り道だし、寄ろうか」
「白鳥さん、ありがとう」
「私は何も…」