履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
「おはようございます、村瀬(むらせ)さん」
「あれ?慧介じゃないか、どうしてここに?」
慧介が声をかけたのは貴明の所属する事務所のマネージャー。
慧介が学生の頃からいたマネージャーさんで慧介も随分とお世話になった人だ。
「今日約束してた人が急遽体調不良の人の代わりに撮影が入ったんでついてきました(笑)」
「おー、彼女か?」
「まだですけど、まあ…大事な人ですね、村瀬さんこそ、現場になんて珍しいですよね、他にマネージャーいるでしょ?」
「まあな、しばらくお目付け役というか…今日は相手の事務所から厳重注意のヤツがいてな、仕方なくだよ」
「貴明とかという?」
「よく知ってるな」
「ヤツが手出したのが俺の大事な人だったんで…顔を見にきました(笑)」
「なんだ、そういう事か、馬鹿だなぁ慧介の女に手だすなんて」
「馬鹿ですよね、ただの友達なのに撮影にかこつけて手出すなんて…可哀想に泣いてた…」
「うちの若いもんがすまん」
「全くですよ、弁護士つけようかと(笑)」
「勘弁してくれや」
「まあ、でも、それくらいには腹立ったんで…現場になるべくマネージャーはいた方がいいと思いますよ、大変とは思いますが」
「だな、あっ、入ってきた…ブルーの水着が貴明だよ」
慧介は貴明を見た。
若いモデル達が話しながらスタジオに入ってきた。
「ひょろひょろじゃねーか」
「まあ体型はそうだな、でも明るくて現場を盛り上げるから指名もあるんだ、来年契約更新するなら慧介の方に移るぞ」
「まぁ、負けないけどね(笑)」
「もう少し仕事してくれよ、社長も言ってたぞ」
「まあもう少ししたら大きい仕事が落ち着くんで…また楽しませてもらいますよ」
「はぁ、生意気な社長だ(笑)」
2人は笑いあった。