極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 詳しい事情を聞こうと近づいた私を彼はなんと……歳に似合わぬ皮肉気な眼差しで見下してきた。

「オレを知らぬ? まったく最近の聖女はどうなってる……。それにお前、翠双葉など一番下っ端の雑魚ではないか。どうせこの上にある封書室のことも知らんのだろ?」
「……ふーしょしつ?」

 初耳の言葉に首をかしげてみると、彼は興味を失くしたように顔を背けた。

「消えろ。所詮聖女など、どいつもこいつもさしたる力を持たん偽物ばかりだ」
「っ――あのね~」

 さすがにその態度にカチンとした私は、頬に手を当て苦虫を噛み潰す。

 聖女に対してどんな印象を抱こうが別に彼の勝手なんだけどさ。
 どう見たってこの子の方が年下なんだし、ここは聖女の本拠地。時と場を弁えねば大変なことになるというのは、一度忠告させてもらおう。
< 112 / 562 >

この作品をシェア

pagetop