極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「ゆえに魔物は発生から即座に聖女か聖騎士によって叩かれねばならない。放っておくと彼らは吸収した物質を糧にどんどん大きくなり、侵食のスピードも速くなるのでね。できれば研究室でも一体飼育を――うぉほん、失礼。しかし……」

 とんでもないことを言い出しかけた彼女は、顎に指を当てしばし考え込む。

「最近ある事情で、魔物の発生件数が増加している。騎士団も我らも奮闘しているが、即座に全てには手が回らない。となると基本聖都から離れた地域ほど対応が遅くなってしまう。配れる法具の数にも限りがあるからねぇ」
(へぇ……いきなり孤児院の近くに魔物があらわれたのは、そういう事情か)

 これまであの小さな街に魔物が現れなかったのは、単に運がよかっただけ。
 そう思うと、残して来た皆のことが心配になった。そんな私を安心させようとしてくれたのか――。

「安心してくれたまえ。今日明日でどうこうなるものじゃないし、そのためにこうして我々が目下法具の大量生産を手掛けているのだから。ねぇ、みんな!」
「…………(シーン)」

 彼女は両手を広げ自慢げな顔で振り返ったが、後ろの聖女達の反応のなさったら。みるからにしょんぼり落ち込んでしまう。
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