極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 手掛かりは、あの黒い髪留めとこの身ひとつ。

(どうして私をこんな世界に引っ張ってきたのか、必ず教えてもらいますよ……神様)

 壇上の金色の杖は、今も光を集めて輝きその存在を主張し続けている。
 それを神に見立ててひと睨みすると、私は這いつくばり、冷たい床を削るように強くこすっていった。

 でも……その何でもない年一度の恒例行事のわずか数時間後、物語の序幕は上がる。
 この聖王国の命運を左右する大舞台に、私は引きずり込まれてしまうのだ――。
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