極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 悪だくみをする少女の肩が後ろからがっちりと掴まれ、治療チームのリアナ先輩たちが姿を現す。

「逃がさないわよ~ん……? あなたは今日もあたしたちの下でしっかりと治療作業の経験を積むんだから~」
「包帯作り、今日もばっちり期待してるわね!」
「や、やだ……いやなの! ほ、包帯なんてもう見たくもない! シーリ、お願い! あたしが帰らなかったら、三番街の街角にあるハッピー・ルメアリー堂の新作スイーツはあなたが受け取りに行ってね! お助けぇ~!!!」
(あの子は毎日楽しそうだなぁ……)

 絶叫そののち、すっかり先輩たちのお気に入りとなったポピアが寸劇がてら引っ立てられていくと、私はハンカチを振る手を止めた。

 最近聖都中の高級スイーツを制覇する勢いでお金を使い込んでいる彼女だけど、ちゃんと計算してるのかしら。お小遣いが足りなくなっても私は貸さないぞ。

 二の舞にはなるまいぞと溜め息を吐き、薄情な私はとっとと班長に指示を仰ぎにゆくことに――。
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