極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 彼女と話していると、背中にぴりりと悪寒が走った。
 妙だ、この人たち……私個人の素性を把握している? それって――。

「不思議だよね。同じような境遇なのに、私たちは食うにも困り、君はたまたま運よく、高そうな服を着て幸せに暮らしてる」

 笑みの色が濃くなり、踵を返そうとする。

 だが、その時すでに数人の若者たちに回り込まれており。
 はめられた……そう察した私は、目の前の女性に問うた。

「何が目的?」
「ふふふ……まずは、君を捕まえようかな。知っている? 聖女の身体はその体重分の黄金よりも価値があるんだ。裏社会に欲しいって好事家は山ほどいてね……それだけのお金があれば、ここにいる皆がもう一生働かずに暮らしていけるでしょ?」

 にたぁと酷薄な笑みを浮かべ、女性は鞘から抜き出したナイフを突きつける。

「そんなことをしたら、国が黙ってないわ。やめた方がいい」
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