極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 聖女会に属す人間の身柄は王国が保証しており、危害を加えれば相当な罪が課される。しかし、彼女は重々承知だというように鼻で笑った。

「だったら他国に逃げればいい。どうせこのままランシルエルトにいたって、私たちにはろくな仕事も回って来やしないんだ。さ、お前たち……あの方のご命令だ、その女を捕まえろ!」

 背後に匂う存在の正体を考える暇もなく。本性を見せたならず者たちが私を捕えようと襲い掛かった。咄嗟に私は奇跡を使う。

「そんな理由で捕まってたまるもんですか!」
「うがっ!」「なんだこりゃ! 紙ぃ⁉」

 とはいえ、相手を傷つけるまではしたくない。

 生み出した紙片を拡大・強化し、相手に巻きつける。無力化ならこれで十分。
 意志に従い厚さや強度も変わるこれは、並みの腕力じゃ脱出できないはず。

 最初の三人が地面に転がり、やつらは次は倍数で突撃する。しかし結果は変わらず、瞬く間に十人近くが、手巻き寿司状態で私の足元に転がった。
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