極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「まあひどい……これは何事かしら?」

 退路を断つように現れたのは聖女の三人組。
 見覚えのあるふたりと、そしてアンジェリカ。

 当たり前だけど、こちらを助けに来てくれたのではない。
 彼女は慈悲深さをアピールするように女性を取り巻きに手当させ、こちらに険しい眼差しを向ける。

「聖女たるものがこの聖王国の国民を傷付けるなど、許されないこと。この暴挙の代償は高くつくわよ、聖女シーリ」

 虫をも殺さぬ可憐なさまを装いながら。

 手で隠した裏でうっすらと微笑むその唇は、誰が裏で糸を引くのかということを、十分に物語っていた。
< 171 / 840 >

この作品をシェア

pagetop