極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
16・民間支援業務②
「どうしたというのです? この事態は……」
その場に計ったかのように現れたアンジェリカが、わざとらしくも赤毛の女性を労わるように事情を尋ねかける。
すると、さも苦しそうに息を荒げた女性は、腕に縋りついて私を指差した。
「私たちは、仲間とただ楽しく過ごしていただけなのに。急にあの聖女様が現れ攻撃してきたんです! 『聖都に蔓延る汚いウジ虫どもめ。お前たちに安息の場など必要ない! この街から追い出してやる』だなんて――。宥めようとしても、話すら聞いてくれませんでした」
(よく言う……いきなり襲い掛かってきたのはそっちの癖に)
やけに芝居慣れた様子で、彼女は私を憎々し気に睨み、糾弾する。
「私たちが一方的に傷つけられたことが、何よりの証! あなた方が来てくれなかったら、殺されていたかもしれません。いくら我々が立場の弱い民だとしても、ひどすぎます!」
野次馬たちが同情を示し、私は唇を噛む。
茶番だと言い返したいとこだけど、完全に向こうのペースだ。私が無傷なことに加え、男を含めた大勢を小娘ひとりが圧倒したという異常が、周囲の判断を鈍らせている。
その場に計ったかのように現れたアンジェリカが、わざとらしくも赤毛の女性を労わるように事情を尋ねかける。
すると、さも苦しそうに息を荒げた女性は、腕に縋りついて私を指差した。
「私たちは、仲間とただ楽しく過ごしていただけなのに。急にあの聖女様が現れ攻撃してきたんです! 『聖都に蔓延る汚いウジ虫どもめ。お前たちに安息の場など必要ない! この街から追い出してやる』だなんて――。宥めようとしても、話すら聞いてくれませんでした」
(よく言う……いきなり襲い掛かってきたのはそっちの癖に)
やけに芝居慣れた様子で、彼女は私を憎々し気に睨み、糾弾する。
「私たちが一方的に傷つけられたことが、何よりの証! あなた方が来てくれなかったら、殺されていたかもしれません。いくら我々が立場の弱い民だとしても、ひどすぎます!」
野次馬たちが同情を示し、私は唇を噛む。
茶番だと言い返したいとこだけど、完全に向こうのペースだ。私が無傷なことに加え、男を含めた大勢を小娘ひとりが圧倒したという異常が、周囲の判断を鈍らせている。