極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「まあまあ。シスターもそこまで鬼じゃないでしょ。うまくいけばしばらく一品くらいは夕食のおかずが増えるかもしんないよ?」
「そう言ってさ……いつもしなびた野菜のスープにかったい黒パンしか食わせてくれたことないじゃん。あの婆さん、俺達の目の前でステーキなんか食いやがるくせに」

 リオンがかついだクワを苛立たしげに地面に振り下ろす。刃が欠けるのでやめさせたいが、この子たちの気持ちも分かるからなぁ。

 私ですら孤児院に来てから肉料理にありつけたのは、片手で数えるほど。普段の私たちの食事は炭みたいな硬さの黒パンに、痩せた農地で育てた、手のひらサイズの野菜くらい。井戸水メインの食事内容だけはホント見直していただきたい。これだけは元の世界が恋しいよ。

「あぁん、もういつも同じ食事飽きちゃったよぉ。きっとここにいる皆、毎日美味しい食事、食べてるんだろうなぁ」

 アミが儀式の参加者を前にくすんと嘆き、ロロも私の修道着を引っ張ると「あまいものたべたい」と悲しげにアピール。そんな風にされ姉貴分として何かしないわけにも――そうだ!

「内緒だけど、実は飲み物の分のお砂糖がちょろっと余ったんだよね。それを使って、今度こっそり皆にホットケーキ焼いてあげる」
「「ほんと⁉」」
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