極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 だが、もうひとりの人物には完全に意表を突かれた。

「おい、ルイーゼ。この鈍くさそうなやつが、本当にマールが見つけた、未来で重要な役目を果たすという聖女なのか?」
「……あ、君ってば確か!」

 この金髪の美少年――こないだ大聖殿で私を罵倒して消えたあの少年だ!
 そういえば、今日もアルベール様と一緒にいたみたいだけど……なぜ彼がここに?

 いや、そもそも一番場違いなのは私だけどさ。
 ちょっと運よく活躍して表彰台に上がっただけの一般人との話に、どうして彼らみたいな人たちが呼ばれたのか。

「あら、すでにお見知りおきでしたの?」
「こやつ、以前にオレに不敬な口の利き方をしたのだ。聖女でなくばどうしてくれたか」

 なんだかルイーゼ様は面白がるような表情で状況を見守っている。相変わらず私を見上げふんぞり返る少年を見兼ねたように、アルベール様が自己紹介を促した。
< 210 / 840 >

この作品をシェア

pagetop