極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「うるさいうるさい! そこの能天気なお前にも教えてやる! 今のこの世界の平和を守っているのはなぁ……聖女会の聖女じゃない! 母上なんだ……! 母上が人知れず命を擦り減らして魔物の出現を封印し――世界の崩壊を抑えてるんだ!」
(ど、どういうことなの……? 封印、それに世界の崩壊? 意味が分からない)

 母の窮状に耐えられず、妄想と現実を混同している……? 
 いや。他のふたりを見ても、そんな感じじゃない。

「殿下、そこまでで――」
「黙れ!」

 止めようとしたアルベール様を殿下は赤い目でギロリと睨み、聖女会に対しての糾弾を続けていく。

「無知な下っ端聖女め、知れ! 世の中に魔物が増え、各地で問題になっているのは……母上の力が衰え尽きかけているせいなのだ! なのに、いつまで経っても代わりの聖女は見つかりやしない。このままじゃあ母上は……くそぉっ!」
「待っ――」

 デュリス殿下の顎をすっと涙が伝い、彼は私たちを突き飛ばすと部屋から走り去る。
 私は反射的にそれを追い、封書室を飛び出す――。 
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