極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 だが、私には奇跡がある。
 途中で出した紙のシートを足場に跳ね、殿下の背中目掛けて飛びついた。

「――捕まえたっ!」
「き、貴様っ!」

 丁度踊り場になる部分で、彼を捕捉し、馬乗りにするようにして押さえ付ける。
 う~、なんたる不敬。牢屋行きでも文句は言えないぞ。

「く、くそ……離せ! 未来の王にこのような無礼、いかに聖女といえど許せん! 田舎に飛ばして一生戻って来れぬようにしてやる!」
「そんなことより、ちゃんとさっきの話聞かせてください! 王妃様を助けたくないんですか!」

 でも、こんなものまで見せられたら……何も知らないままではいられない。
 私が並みの聖女だからとか、彼らが王族だからとかは二の次だ。目の前の苦しむ人を助けようとしないで、聖女だなんて名乗ってられるか。

「私にも王妃様をお助けする手伝いをさせてください!」
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