極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「お前なんかに……なにができる」

 奥歯を噛み締め、煮え切らない様子でいる殿下に、私は再度強く呼びかける。

「試してみなければわかりません! それに、王妃様はあなたにとって大事なお母さんなんでしょう! だったら、意地を張ってないでできることはすべてやらなきゃ……!」

 殿下の瞳は絶望に凍えている。

 最初は彼も誰かが母親を救ってくれると信じていたのかもしれない。
 しかし、時が経ち彼女の容態が追い詰められるに連れ、母の命と彼女が課された何か大きな役目の間で板挟みにされたのだ。それはまだ幼い殿下の心に、とても大きな重圧を与えたんじゃないだろうか。

「オレだって最初は、誰かがどうにかしてくれるって思っていた! でも……いつまで経っても、母上を助けられる者は現れやしない。もう、どうしようも……」
「……だとしても、下を向いていてはダメです」
< 225 / 840 >

この作品をシェア

pagetop