極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
件の大聖女制度というものだが――簡潔に言えば、現聖女会の金盞花の乙女による三頭制を廃止し、組織を組み替えて大聖女ひとりに権限を集中させる試みだ。これにより、聖女会の意思決定の速度は早まるが、反面その方向性は大聖女となる人物の意思で染まることになる。
そして当然、私の目的はその大聖女に息の掛かった人間を据えること――貴族が中心となった聖王国の体制を取り戻すために。
「――上手く話を持っていったじゃないか、ジーレット侯爵。これで後は、アタシがあいつとルイーゼを追い落とし、聖女会の頂点に収まりゃ話は終わりなわけだ」
「声を抑えろ、レグマー伯爵令嬢。いや……力の乙女ヴィーナと呼んだ方が通りがいいか」
「どちらでも。アタシはアタシさ」
そしてその座を将来射止めることになるのが、会議中、マールの隣で沈黙を貫いていた妖しい美女。
もうひとりの金盞花の称号を持つ紅髪の女ヴィーナだ。
自身も身分があり、我々貴族連合の協力者である彼女のおかげで、計画は速やかに進行している。
でなくばアンジェリカが成長し、金盞花の乙女の座を手にする数年後まで待たなければならなかったところだ。連れ立って王宮を退出しながら、我々は密談に耽る。
そして当然、私の目的はその大聖女に息の掛かった人間を据えること――貴族が中心となった聖王国の体制を取り戻すために。
「――上手く話を持っていったじゃないか、ジーレット侯爵。これで後は、アタシがあいつとルイーゼを追い落とし、聖女会の頂点に収まりゃ話は終わりなわけだ」
「声を抑えろ、レグマー伯爵令嬢。いや……力の乙女ヴィーナと呼んだ方が通りがいいか」
「どちらでも。アタシはアタシさ」
そしてその座を将来射止めることになるのが、会議中、マールの隣で沈黙を貫いていた妖しい美女。
もうひとりの金盞花の称号を持つ紅髪の女ヴィーナだ。
自身も身分があり、我々貴族連合の協力者である彼女のおかげで、計画は速やかに進行している。
でなくばアンジェリカが成長し、金盞花の乙女の座を手にする数年後まで待たなければならなかったところだ。連れ立って王宮を退出しながら、我々は密談に耽る。