極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「とはいえ、まだ油断はならぬがな。大聖女制度が復活し、貴殿がその地位に居座れば、自ずと聖女会における貴族の地位も確固たるものになろう。そしてこの王国のふたつの頂点、貴族連合と聖女会両方の権力を束ねることになれば――おっと」

 その先を口にするのは、さすがに私にも(おそ)れがあった。
 だが、数年後には現実のものとなる可能性は、十分にある。ヴィーナもその手ごたえを感じているのか、滲む喜びを抑え切れていない。

「くっくっくっ。聖王国の全てを手にしようだなんて、ずいぶん大それた計画だよ。しかし……そのためには、このあたしにさらにデカい功績をくれないとねぇ」

 力の乙女ヴィーナはその強大な聖力と奇跡を武器にライバルを蹴落とし……ルイーゼの七年という最短記録を塗り替え、入会から五年も経たぬ内に金盞花の聖女へと抜擢された逸材だ。

 だが、達成の裏ではとある事件の混乱と、王国側の強い押しがあったことはほとんど知られていない。私はそれを主導しながら、現在の計画を大筋を固めていったのだ。
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