極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「あの……本日はすみません。我がままを聞いてもらっちゃって」
「ルイーゼから説明は受けた。聖王国の未来のためだ、仕方あるまい。……くれぐれも言いつけておくが、魔物をみつけてもお前自身は動くな、対応を他の聖女や聖騎士に任せて逃げろ。それが厳守できないならば、即刻回れ右させて聖都へ帰らせる」
「は、はい! わかってます!」

 見ての通り、彼女の私に対する態度はちょっとキツめだ。最近の出来事でやや悪目立ちしている自覚のあった私は、イエッサーと敬礼し、歩き出したマール様の後に大人しく続いた。

 今回聖女側討伐班の指揮を取るのは彼女だ。扱うのが戦闘向きの奇跡ではないため、後方指示役が適任なのだとか。

「私はお前を特別扱いする気はない。まだ……どう事態が転ぶかはわからんのだからな」

 そう、前にルイーゼ様が話していたあの予言。
 私がこの聖都に来ることができたのも、彼女の持つその力のおかげだったのだ。
 この聖王国の未来を人知れず導いて来た、“記憶”の奇跡の――。


 ――初顔合わせの時、マール様は初めましてと挨拶した私にこう言った。
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