極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 討伐チームの聖女たちの末席には、堂々と座るすまし顔の侯爵令嬢が。黄雛菊級に昇格していたとはいえ、どうしてわざわざ危険を伴うこんな場所に? 

(まさか、私と張り合おうとか、そういうわけじゃないよね?)

 さすがにそんなバカな理由で自分の身を危険には晒すまい。
 いつもの取り巻きはいないようだが、なぜだか隣にはリナの姿もあった。ちらちらとそちら側を見ても、彼女たちが私を気にする様子はない。

「あの侯爵令嬢と何かあったのか?」
「……いえ」

 今話すことではないので、マール様の問いには口を噤む。
 周りには他の聖女もいるし、さすがにこんな大きな討伐作戦中に突っかかってくれば、下手なお咎めでは済まないはずだ。

 大丈夫、何も起こるはずがない――そう決め込むと、私は背筋を正し作戦会議に集中した。

「では責任者も揃ったし、ここに作戦会議を始める」
< 253 / 840 >

この作品をシェア

pagetop