極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 アルベール様は多分、自身の恵まれた生まれは理解した上で、それ以上を周りに返そうと気を張って生きて来た。そして周りも、そうすることを当たり前に求めた。

 そして、また。私のことだってお荷物みたいに背負おうとしてるのか。

「……ごめん。ここまで話す必要はなかったな。言っておきたかったのは、君はとてもよくやってくれているってこと。巻き込んでおいてなんだが……聖王国のことがうまくいかなくとも、君が悔やむ必要なんてないから。全て僕らが責任を持つ……それだけだ」

 じゃ、あまり夜更かししないように――。そう言い残すと、彼は岩から腰を上げようとした。

「――待って」
「え――」

 そこで私はぐっと袖を掴んで引き留め――。

「……うわっ、何するんだ!」

 ぐしゃぐしゃっと、力任せに綺麗な金髪を思い切り掻き混ぜてやった。なんだか無性にムカっときたのだ。腰に手を当て、彼に顔を寄せて子供を叱るときのようにぐっと覗き込む。
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