極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「何勝手なことしてんだいシーリ! それは大事な教会の財産だ! 壊したらどうなるか……」
「そんなの、あの子たちの命の方が大事っ!」

 シスターの怒鳴り声が背中を追うが、気にしてる場合じゃない。

 杖にどれだけ聖なる力とやらが籠っているか知らないけど、ないよりはまし。
 私は金ぴかの杖を手に、できるかぎりの速さで裏手の林へと走った。
 すると――。

『こいつ……あっちいけ! 俺達の食いものを荒らすな!』
「あのバカ……!」

 リオンがクワを構え、無謀にも魔物を――自分の倍以上もある黒ゼリーみたいなやつを威嚇している。あれが、魔物……⁉

「リオンにいちゃぁん、はやくにげようよぉ」
「姉さんのところへ行ってろ! 俺は法具を持ってる警備隊が駆けつけるまで、畑を守るんだ!」

 腰には一番年少のロロがしがみつき、わんわんと泣いている。当のリオンも半泣きで、クワを持つ手がぶるぶる震えていた。
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