極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「もちろんです。ちゃんと殿下の内心も聞き出してみせますし、私でいいならなんだって相談に乗りますよ」
「――ありがとう! そう言ってくれると、とても嬉しい」

 その言葉を受けてアルベール様はぱっと顔を明るくし、私に手を差し出した。これから友人同士上手くやって行こう――そんなふうに解釈した私は遠慮なくその手を取ろうとして。

 ぐっ――と前に引かれ、そっと彼の腕の中で抱き止められる。

「代わりに僕も、君の望みを叶えるから。どんな願いだって言ってくれて構わない」
「そんな大袈裟な」

 勢い余った末のいきなりの抱擁を私は苦笑いしながら突き放すと、彼の顔を見上げた。 
 でも……その頬や目元は、なんだかいつもより赤みがかかったように見え、色っぽくて……。

「大袈裟かどうか、試してみてよ。それと君のこと、もう子ども扱いはしないから」

 これからは対等な関係で――そうウインクし、彼は手を離して去ってゆく。
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