極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 私の固い表情から決意を察したか、白髪の女性は苦笑した。

「勇ましい顔付きだ。まさかひとりで戦おうと? ここは穏便に捕まるのをお勧めするよ。そうすれば、依頼主も私たちも満足するし、お友達も無傷で帰してもらえる。そうだ、ここは友好のために自己紹介でもしておこうか。私はメナというんだ……かつてこの聖王国に住んでいたこともあるんだよ」
「誘拐犯の名前なんて知らない」
「手厳しいな。その態度がいつまでもつやら」

 女性は楽し気に笑い、指で前方を示した。

 目的地はそう遠くなく……その先ではぽっかりと切り拓かれた窪地に、意識を失った聖女の姿が。

「ポピアっ‼」
「おっと、雇い主のご登場だ。ここは大人しく見守っていただこうか」
「うっ……」

 駆け寄ろうとした私の手首を掴み、後ろ手に捻るメナ。
 そこで奥の木陰から悠々と歩んできた人影の斜め後ろに、リナが控えるように寄り添い――。
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