極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「ふふ……いい様ねぇ。聖女の資格無き下賤の娘」

 私の唯一の敵――侯爵令嬢アンジェリカ・ジーレットがまるで悪びれた様子もなく、目の前に姿を現した。
 


「……アンジェリカ」
「お前ごときに呼び捨てにされる覚えはないのだけど……まあいいわ。どうせすぐに自分から頭を下げたくなるでしょうし」

 その御大層な登場の仕方と落ち着きように、私は唇を噛む。
 まさかここまで、時と場を弁えず私を排除しにかかるだなんて……。
 とにかくまず臨むべきは、ポピアの解放だ。

「目当ては私なんでしょう? まず、その子を引き渡して」

 ポピアはぐったりとして、目覚める気配はない。微かに肩が動き、息はしているようだけど……。
 そんな彼女にアンジェリカは足で土を蹴ってかけ、くすくすと喉を鳴らした。
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