極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

4・魔物と奇跡と白い青年

(い、いったいどうなった……?)

 視界が色を取り戻すまでに数秒。

 確かに、溢れ出した純白の光は魔物を一時退けていたようだった。
 私は眩んだ目を盛んに瞬かせ、視力が戻るのを待つ。ただ……。

「……ウ、ゥゥゥゥゥ――!」
「あれでダメなの⁉」

 やつは消滅していなかった。身体の半分を崩れさせながらも、緩慢な動作でまだこちらに向かってくる。

「ど、どうしよう」

 まさに火事場の馬鹿力、今までの人生で一等ラッキーなことが起きたというのに。迫る窮地からは脱し切れてない。

(もう、逃げるしか!)
< 32 / 66 >

この作品をシェア

pagetop