極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 そう言えば食堂では、殿下を中心として誰彼構わず力が作用していた。あれは多分、私個人に力を集中させられなかったからなのだ。

(欠陥品の奇跡……でも、本当にそうなのかしら) 

 諦め悪く私は思考を続ける。
 奇跡というのはひどく恣意的な力で、扱う人の望みに強く依存する。王妃に選ばれたほどの優秀な使い手が……そんな中途半端な形で殿下に力を受け継がせたのは、はたして偶然によるものなの? 

 何か、そこには重大な意図がある……そんな、気がして――。

(殿下に欠けたもの……対象を定める力……。え……それって、まさか!)

 はっと目を見張り、私は目線を勢いよく上げた。

「アルベール様!」
「……?」

 憔悴した瞳が私を捉える。
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