極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「……デュリス殿下の仰る通りだ。僕はここにいて、王妃様を看取る資格すらない――」
「違います……! 自分を蔑んでる暇があったら、私の言うことを聞いてください!」

 でも私は引き下がらずにアルベール様に精一杯働きかけると、組み立てた推論を明かす。

「アルベール様にも、ちゃんと奇跡は受け継がれていたんです! でもきっと、それはあまりにも分かりづらい力で、他の人もご自身も見落としてしまった。あなたの奇跡……それは殿下の授からなかった、対象を定める力そのものなんです‼」
「な、なんなんだい、それは……」

 おそらくこちらも特殊型の……殿下が“封”じる力なら、アルベール様は“印”をつける力。距離、場所の制約をなくして……心に強く思い定めたものを認識する、そんな能力――。

「確かに僕は、探そうと思ったものは大抵見つけられる自信がある。だけど……それがただの勘じゃないと、証明できるのかい?」
「断定はできません。でもそもそも……奇跡自体、私たちが無理やりひとくくりにしてまとめている不思議な力じゃないですか。今はそれより、そう信じることだと思います。それとも、他に何か王妃様を助けられる手立てはあるんですか?」

 命をかけて世界を救おうという高潔な意思を持つ人が、生まれてくる子を差別なんて、するはずない。 
 それにアルベール様は王妃様にとって最初の子供なのだ。
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