極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「王妃様は、聖女であれば……触れればわかるとおっしゃったわ。もしかしてあなたならばそれ以上のことも……さあ、一緒に」
「はい」

 託されたんだ、勇気を出さなきゃ――。
 私は息を吸い込んで一歩踏み出すと、目の前のいびつな書物に、指で触れた。

(これは……)

 すると、頭の中に流れ込んでくる。
 この本がどのようにして作られたのか、その断片的な記憶が――……。



 ――紙を引っかく音、(ページ)をめくる音、紙を引っかく音……。
 そこでは、それらだけが交互に延々と続いていて。

 ひとりの少女が黙々と、開かれた一冊の本を前に回想を働かせている。
 緑豊かな大地に延々と広がる空、深い海や山々……そしてそこに暮らす多種多様な生命。
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