極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 すると老女は楽しそうにカラカラと笑った。

『私ってば、今はそんなご大層な名前で呼ばれているのね……! おっかしいったら。ちょっぴり不思議な力があった、ただの女の子でしかなかったのに』

 それから彼女はにこりと微笑んで教えてくれた。

『私の名は、ルシエというの。それじゃあ頑張って、シーリちゃん……あなたたちが今よりもっと素敵な世界を作り出して、それが出来るだけ長く続くことを祈ってるわ』

 彼女の姿が、眩しい朝陽に掻き消されるようにして薄れ始める。
 私は約束した。

『必ず。私、戻ったらルシエさんのことをたくさんの人に伝えますから! 今まで、ありがとう!』
『ふふ、こちらこそありがとう。これで、寂しくしないで済むわ――』

 最後までルシエさんは、どこか懐かしいような微笑みを浮かべていて――。
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