極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「……ちっ、偉そうに。まあいいわ。――痛っ、何するのよ!」

 騎士は、私が牢屋から出るとさっさと歩けとばかりに剣の柄で尻を叩く。
 こいつら……侯爵令嬢である私になんて無礼を……この仕返しは、後で絶対にしてやる。

 王宮の地下牢から上がると私を迎えたのは、数日ぶりの陽光だ。わずかに生き返った心地になるものの、服装は三日前の汚れた聖女服のまま。こんな姿で衆目の姿に触れるなんて……。

「おお……。あれが、聖女でありながら悪しき力に身を任せた――」
「なんと汚らわしい。呪われたら困るわ、近づかないようにしましょ」

 悔しい、着替えたい……。
 城で働く貴族や使用人の目が、遠慮なく私を刺す。嫌悪、侮蔑、中傷。あらゆる人の悪感情が、私の身体に照射されているように思えた。

 ああ、あんなことさえなければ……数年後にはこいつらも皆、私の顔色を窺わねば生きていけないようになっていたはず。
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