極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「――では、この女は当国に連れて行く。引き渡しご苦労だった」
「ああ。鼻もちならない女だ、しかと世間の厳しさを教えてやってくれ」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ! こんなの……非人道的すぎるわ! 私はこの聖王国の誉れある貴族のひとりで……」
「黙れ!」
「きゃぁっ!」

 バチンと鉄格子に鞭が叩きつけられ、ひっくり返る。
 そんな無様な私に兜の隙間から瞳をぎらつかせ、黒騎士は言った。

「もう貴様は、貴族どころか……この国の人間ではない。我が魔帝国の所有物となったのだ。くくく……その濁った魂の力、我々の国で存分に振るうがいいぞ。まあ、国の道具、奴隷としてだがな……ははははは」
「い、嫌よ……いや! いやぁぁぁっ! 誰か助けて!」

 絶叫しながら懇願する。しかし誰もが目を背けた。
 馬車はその内進み出し、まるで晒しもののように聖都の大通りの人波を分けてゆく。

 事前にお触れでもあったか、まるでおぞましいものでも見るかのように、人々は私を運ぶ馬車から距離を取った。迷信深い家庭の窓が閉められる。
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