極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「やつらを殺せ! 我が国の痴れ者と結託した重罪人だ!」
「ヒッ⁉」

 ガッガッとたちまち連続して馬車に矢が突き立ち、私は馬車内から転がり出ると叫ぶ。

「ご、誤解だぁっ! 私はこの国の重鎮セラン・グレイル卿の友だぞ! 矢を撃たれる謂われはない! 貴様ら、後でどんな処罰が下るか――」
「バカめ! そのグレイル卿から、貴様のような輩が現れたら問答無用で処分せよと命を受けだのだ。覚悟せよ!」
「ふ……ふざけるなぁっ!」

 何かの間違い――何かの間違いだっ。
 私は死に物狂いで無事だった馬の綱を切り、跨ると逃亡する。

 連れて来た配下たちが、次々に恨み言を言いながら倒れるが……知ったことか、自分の命くらい自分でなんとかしろ‼

「……こんな、バカげた話があってたまるものかぁぁっ!」

 とにかく――逃げた。逃げに逃げ、逃げ続けて数時間。倒れた馬を置き去りに崖を滑り降り、川を渡って、イノシシに尻を突かれながらも茂みを右往左往し――。
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