極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 私は馬車を少し止めてもらうと窓から身体を出し、聖都で買ってきたお土産のひとつを渡す。
 べっぴんさんとは、アルベール様のことだろうなぁ……。ま、ふつうに突っ立っていると男装の麗人にしか見えないし。彼は苦い顔を隠しきれていない。

 にしても――。

「ところで……あれは?」

 街が近づくにつれ、私はさっきからあることが気になって仕方がなかった。

 なんだか街の入り口が、妙なアーチでごてごてと飾り立てられているのだ。そこに書かれている文字には、なぜか私の名前が無断使用されているように見えるんだけど。

 農場主のお爺さんは、弱りきった様子で言った。

「すまんなぁ……ラミニの婆さんがまた妙なことを思いついたみたいでの。街に入ってみれば、わかると思うよぉ」
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