極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 言葉を失くす。見覚えがある街路樹をくぐり、柵で囲まれた敷地の前まで行くと……そこでは。

 教会の方はいい。年季の入った建物で、その方が威厳があるからなのか、別に前と変わったところは特にないから。問題は、孤児院の方。

 まえは鶏小屋みたいにぼろっちい木造家屋がぽつんと立っていただけだったところに……。
 どん――と見上げるほどの豪勢なお屋敷が出現しているではないか。こんなの、聖都の貴族だって住んでないぞ……どれだけ儲けたの⁉

 そしてそこで気付く。

「――街の方がどうも騒がしいと思ったが……聖都じゃずいぶんご活躍だったみたいじゃないか」

 扉の前に寄りかかり、ひとりの老女がニヤついた表情でこちらを眺めているのを。
 その顔を見て、私の頭は沸騰しそうな怒りに一瞬支配されかけたけど……。

「まあ、入んな」
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