極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「……励ましてくれているの?」
「うるさい。ただの気構えの話だ」

 あくまで素気ない、古馴染みの友の言葉にルイーゼは喉を鳴らす。彼女はベッドで眠る女性に向き直ると、静かだがはっきりとした声音で宣言した。

「ティリシャ様、もう少しだけご辛抱を。必ずや、新たな聖女達とともにあなたを救い出す方法を探し出してみせます。王家のご子息のため……そして、私たちが聖女が背負わねばならない誇りのためにも」

 そして再び窓辺に近づきそっと目を閉じて、胸元に手を当てた。

(過ぎた日々はもう戻らない。でも願わくば……この先、世界を生きる多くの人たちに幸いの光がもたらされんことを――奇跡を(オーリア)

 しばらくそうした後、ルイーゼはいつもの穏やかな笑みを取り戻し、マールに呼びかける。

「さあ、役目をこなしましょう。今はまだ、私たちでこの国を守らなければ。ようやく現れ、育ち始めた希望の灯を絶やさぬためにも」
「……ああ」
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