極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「シーリ、か」

 その後数日で吹雪は止み……シスターは赤ん坊を背負ったまま、街の人間に見つからぬよう男を近くの林の奥、この崖に埋めた。男の身なりはそれなりに高貴で、揉め事の匂いがしたためだ。

 そして確かに男は大金を持ってはいた。が……赤ん坊とふたりこの先遊んで暮らしていけるほどではない。そこでシスターは考えた。打ち捨てられた廃教会と子供……この状況を利用できないかと。

 その後彼女は聖教会の人間を装って町長に働きかけ、教会の傍に立っていたボロ小屋を改装し……こうして孤児院を開くことになった、というわけだ――。

「それぐらいかね……。そういや、一度別の男があんたを訪ねてきやがったが、白を切ってやった。ヒヒヒ、どーも王国の人間じゃないような感じがしたねぇ」

 話を締めくくったシスター・ラミニは、私の顔を懐かしむように眺める。
 正直戸惑いは隠せないけれど、私はまず、命を助けられた感謝を彼女に告げた。

「あ、ありがとう……。じゃあ私、この国の生まれじゃないの?」
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