極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 惜しい機会を逃してしまった。今気づいたけど……彼は、似てたんだ。私が最初にこの世界に来た時に見た、シーリのお父さんに。

(今さらうだうだと……あぁ、私って大マヌケだ!)

 頭を掻きむしりたい衝動に駆られたが、終わってしまったことはしょうがない。このことを説明し、なんとか王家の方々に協力を仰いで再び彼らと顔を合わす機会を得るしかないな。

 他国のトップがこちらに訪問している期間もそう長くはないだろう。帰ったらすぐに、アルベール様に相談してみよう。そんな決意を固めた時だった。

 ――コツ、コツ。

(…………? 何の音だろ。こんな夜更けに)

 部屋の外から、扉を叩く音がする……。
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