極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「つい先ほど、王国から連絡があってね。僕はすぐさま聖都に帰らなければならなくなった。休暇中すまないが、君にも戻ってきて欲しいとマール様から要請が出ている」
「ええっ⁉」

 せっかく聖女としての面倒な用事が済んで……明日からはロロたちとゆっくり遊んであげられるなと、楽しみにしてたのに……。
 けれど、目の前の彼の引き締まった表情を見れば、そんな文句はぴたりと収まる。なにか、非常に重大なことが起きたのだ。

「さすがに、夜駆けは危険すぎるからね。出発は明日の早朝に……君も今夜はゆっくり休み、強行軍に備えてほしい」
「はあ、わかりました……」

 すまないが、理由は明日話す。そう言い残すとアルベール様は自分の部屋へと戻っていった。私はその後ろ姿を見送り、寝ぼけ顔のアミに謝ると、再びベッドに潜り込む――。


 そして翌朝。陽も昇らない内に、私は荷物をまとめると玄関に立った。
 結局、移動に費やした時間の半分も滞在できなかったな――そんな愚痴を胸に、ちょっと拗ねた様子の孤児たちを抱き締め別れを告げる。
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