極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

35・魔帝国の侵攻

 聖都に戻って来てすぐに訪れた王宮の会議場は、緊迫感に張り詰めていた。
 用意された巨大なテーブルについた臣下たちが、資料を手にそれぞれ活発に意見を交わし合う。

「戻るのが遅れて申し訳ありません。ある程度の話は耳に入っています」
「まったく、こんな時に騎士団長が不在とは弛んでいる――あうっ!」
「うるさいぞ、わしが頼んだことじゃ。よく戻って来てくれた、アルベール、それに聖女シーリよ。あちらの席に着くがよい」

 そこへ合流することになった私たち。
 入室に際し愚痴ろうとしたデュリス殿下は拳で黙らされ……アルベール様は王妃様の隣に、そして私は軽く目礼した後、マール様の隣に着席する。

 それを合図に国王様はひとつ咳払いをすると立ち上がって告げた。

「主要な人間も揃ったようじゃし、軍議を再開する。議題は彼の――魔帝国の宣戦布告と、三週間後に控えた侵攻についてじゃ――」

 ――そう、それが私たちが聖都に急遽帰還することになった理由だったのだけど。
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