極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 ちな、聖騎士とは――男性ながらに聖なる力を受け継ぎ使いこなす希少な存在。
 聖女のような奇跡は起こせず、身体能力と魔物に対する攻撃力に特化しているとのこと。

 でもって、聖女が扱う個々人で異なる能力を“奇跡”、その源たる力を“聖力”と呼ぶんだとか。聖騎士が扱う力や、法具に籠められた力もこれにあたるってわけだ。

「じゃあシーリ、済まないが僕はここで失礼するよ。何か質問があれば、今のうちに」
「え~と……」

 なんとか旅の間に敬語を改めてくれ、彼とはずいぶん打ち解けたつもりだ。しかし、世話をしてもらえるのもどうやらここまでらしい。彼も聖騎士の仕事が忙しいのだろうし、連れて来てくれただけでも感謝しないとね。

(聞いておきたいことか……色々あるけどなぁ)

 なにせ、これから右も左も分からない土地で暮らすのだ、不安も多い。
 新生活を送るにあたって色々と思いを巡らせるうちに、あの後の孤児院での最後のやりとりが思い出されてくる――。
< 45 / 275 >

この作品をシェア

pagetop