極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「どこだと聞いていたから答えてあげる。ここは魔帝国の中枢、帝都に聳える月映宮の最奥、祈りの間だ。皮肉が効いたものだよね、負の感情を糧に事象を起こす魔女たちの総本山に、そんな名前が付けられた場所を作るなんて」
(そうだったわ……あなたは)
 
 聖女が犯した罪の証――奪聖痕。私は視線をどうしてもそこから外すことができない。なぜなら、彼女のあれは……。

「つい先日、この宮殿を乗っ取らせてもらった……根回しが面倒で仕方なくって。ふふ、でも終わってみれば意外と再会までは短かったね。私の見込みではもう少しかかる予定だったけど、わからないものだ。多くの人の欲が味方し、今度は……私の方がこうして君の命を握っている」
「…………」

 周囲を見渡し奇跡の発動を試みたが……。まるで体に栓をされたかのように、聖力が生み出せない。
 どころか、どこか力を吸われているような感覚が付きまとう。おそらく、この籠が聖力の発生を抑えると同時に、力を奪い何かに利用しているのだろう。

 情けないがとにかく今は、身体の回復に努めることしかできない。そう判断し私は籠の中に座り込むと、彼女に問いかけた。
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