極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
◇
金盞花の乙女の恋愛は難しい。
なぜならば、聖王国内での利権が大きく絡んでくるからだ。時代が許せば、国王の妃として選ばれる場合もあるが、しばらく前にティリシャ様が国王様と結ばれている。当時、次期国王と目されるデュリス殿下もまだ十にも満たない子供で、年齢的に釣り合いがとれるものでもなく、私自身そこまでの地位を望むつもりもなかった。
毎日、実家には多くの縁談が届いているそうだ。だが、そのほとんどが私の地位を利用して聖女会に取り入ろうとする貴族たちのもの。それからまともな人を見極めて交際しつつ、同時に聖女の役目をこなすような器用さなど、持ち合わせていない。私は早めに結婚を断念し、仕事に人生を捧げようと考えていたのだ。
その決意が……まさかこんなに簡単に揺らぐことになろうとは、思ってもみなかった。
あの出会いまでは。
ロバート・アルシェーヴ……医師として働く彼とは、大聖殿の法具研究室にて出会うことになった。彼はあそこに度々出入りし、独自の研究を行っていた。聖力には物質を修復する力がある……。それを、怪我人や身体の弱い人に対して使うことで、病気や怪我の治療に利用できないかと考えていたのだ。
金盞花の乙女の恋愛は難しい。
なぜならば、聖王国内での利権が大きく絡んでくるからだ。時代が許せば、国王の妃として選ばれる場合もあるが、しばらく前にティリシャ様が国王様と結ばれている。当時、次期国王と目されるデュリス殿下もまだ十にも満たない子供で、年齢的に釣り合いがとれるものでもなく、私自身そこまでの地位を望むつもりもなかった。
毎日、実家には多くの縁談が届いているそうだ。だが、そのほとんどが私の地位を利用して聖女会に取り入ろうとする貴族たちのもの。それからまともな人を見極めて交際しつつ、同時に聖女の役目をこなすような器用さなど、持ち合わせていない。私は早めに結婚を断念し、仕事に人生を捧げようと考えていたのだ。
その決意が……まさかこんなに簡単に揺らぐことになろうとは、思ってもみなかった。
あの出会いまでは。
ロバート・アルシェーヴ……医師として働く彼とは、大聖殿の法具研究室にて出会うことになった。彼はあそこに度々出入りし、独自の研究を行っていた。聖力には物質を修復する力がある……。それを、怪我人や身体の弱い人に対して使うことで、病気や怪我の治療に利用できないかと考えていたのだ。