極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
その頃の私は授かった金盞花の乙女の号に慣れるため、寸暇を惜しんで色々な仕事に手を出していた。称号に相応しい人間にならないとと必死で、法研にも頻繁に出入りし知識を高めようとしていたその折、彼とは出会うことになったのだ。
頭はいつもぼさぼさで、力の抜けた笑いと眼鏡が似合う人だった。でも、その瞳の奥にはいつも他者に対する慈しみが宿っていた。
『将来治療用の法具が開発できたら、僕はその専門医として、現代の医術では治せない人たちに希望を与えたいと思ってる。もっともそれには君たち聖女の協力が欠かせないけれど……僕たち普通の人間にだって、脳みそくらいはついてるんだ。特別な力はなくたってできることはある。それを多くの人に見せられたら、たくさんの勇気が生まれるよね、きっと』
『……そうなるといいわね』
休憩所のくたびれたベンチに座る彼と話すうち、少しずつ心惹かれていく。
努力を惜しまず、よく夜遅くにまで研究してから街へ帰る姿を、大聖殿の窓から見かけ眺めていた。誰彼構わず気さくに接し、いつ見ても笑顔でいる、そんなところも好感が持てた。
頭はいつもぼさぼさで、力の抜けた笑いと眼鏡が似合う人だった。でも、その瞳の奥にはいつも他者に対する慈しみが宿っていた。
『将来治療用の法具が開発できたら、僕はその専門医として、現代の医術では治せない人たちに希望を与えたいと思ってる。もっともそれには君たち聖女の協力が欠かせないけれど……僕たち普通の人間にだって、脳みそくらいはついてるんだ。特別な力はなくたってできることはある。それを多くの人に見せられたら、たくさんの勇気が生まれるよね、きっと』
『……そうなるといいわね』
休憩所のくたびれたベンチに座る彼と話すうち、少しずつ心惹かれていく。
努力を惜しまず、よく夜遅くにまで研究してから街へ帰る姿を、大聖殿の窓から見かけ眺めていた。誰彼構わず気さくに接し、いつ見ても笑顔でいる、そんなところも好感が持てた。