極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 だが、それは……この国での重大な禁忌。奪聖痕を発現した聖女は、例外なく魔帝国送りにされる。

『僕はもう一生ここから出ることはできないだろう。でも、メナを救えただけで満足だ。頼むルイーゼ、僕の代わりにあの子の側に居てやってくれ』
『わかってる。待っていて……必ず、あなたのこともどうにかしてみせるから』

 それほどの決意をもってロバートは妹を助けた。ならば私も……ふたりを助けないと。
 幸い、メナの処遇に関しては、王国でも意見が割れているようだ。彼女自身に罪はないし、その聖力は膨大で、彼女の操る本の奇跡は汎用性も高い。マールの示した予言のこともあり、使いようによっては聖王国にとって莫大な利益を生み出すはずだ。

 私はメナに再会すると、ロバートのことで悲しむ彼女を諭した。

『焦らないでメナ。これから私たちでたくさん功績を上げ、聖王国にロバートの恩赦を申し込みましょう。あなたが金盞花の聖女となれば、その言葉は誰も無視できなくなるはずよ。必ず数年後には、ロバートを牢から出してあげられる機会を作れるわ』
『ええ、ルイーゼさん……いえ、ルイーゼ姉さん。私は兄から貰った力で、必ずあなたと同じところまで上り詰めます。そしてまた……三人で過ごした幸せな時間を取り戻しましょう』
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