極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
『もう、兄さん以外はなにもかもいらない! 聖女の力に固執するあなたも! いっそこんな街、すべて滅ぼしてやる!』

 彼女の指が紫の本の上で閃いた。夜空に無数の黒剣が召喚され……それは、倒れ伏した大勢の人々に照準を定め、落下する……!

『ダメ!』

 私は“水”の奇跡で水膜の半球を生み、それらを遮った。重たい衝撃が飛沫を辺りに飛び散らせ、恐ろしい密度で攻撃が繰り返される。

 やはり……彼女の実力は金盞花の聖女級にまで達している。そのことを確信し、私は再度呼びかけようと……。

『――死んで!』

 叶わなかった。気が付けば、メナが一握りの剣と共に私の目の前に迫っており――鈍い音と衝撃が、私の身体を揺らし。

『がはっ!』
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