極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
『ルイーゼ……本当にごめん。でも……こいつは僕の妹だから、何があっても最後まで……悪いことをしたなら、止めて、やらなきゃ。それにこいつをこんな風にしてしまったのは、僕だ……』
『……兄さん。兄さん、ごめんなさい! どうしよう、死なないで、ねえ!』

 ロバートの身体がぐらりと揺らぐ。それを必死に支えながら、メナが泣き叫んでいる。彼の瞼が少しずつ下がり、まるで眠たくなったかのように力を抜いた。

『許してくれ……。こんな方法でしか、お前を助けられなくて。お前がたくさんの人に囲まれて幸せになるところを……見たくてさ。それだけだった――』

 ロバートの手が、彼の血でメナの頬を濡らす。それが最後。
 あっけなく、彼の身体から力が失われて……メナは、叫んだ。

『いやあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!』

 メナが奇跡で黒い翼を生やし、王宮を飛び去ってゆく。ロバートを抱えたまま。
 彼は最後まで、妹のことばかりを心配していた……そのことに虚しさと悲しみを覚えつつ、私も奇跡で水の天馬を呼び出し、跨って彼女を追った。
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